エッセイ

安冨歩さん著『生きる技法』の衝撃

ウワーッ
なちこです

安冨歩さんの『生きる技法』(青灯社)という本を読みました。

読み始めてすぐにこのツイートをして


そのあとも気になったところをちょいちょいツイートしながら読もうかと思ってたんだけど、面白すぎて、感動的すぎて、あまりにも言及したいことがありすぎてキリがないので、ツイートはしないで、一氣に読み終えてしましました。

とにかく素晴らしい本でした。

おおげさかもしれないけど、
世界がひっくり返りそう、って思った。
あと100回くらい読もう、って思った。←これは実際おおげさw

でも、そのくらい、この本は
「思想書」であり「マニュアル」だなって。

「自己啓発本」では、ない。

最近まためっちゃ仕事やめたくて仕方なくて、
でもお金のこと考えると不安で、やめられないから悶々としてて、
もうどうしたらいいのかわからなすぎて泣いたりしてたんだけど、
読み終わったあとは、なんかスッキリしてどうにかなるだろうと思えてきました。

一氣に読んだので、まだ噛み砕けていない部分もあるんですが、とにかく、最初の感動を少しでも残しておきたくて、書くことにしました。

おすすめ!っていう感じじゃなくて、自分のために書いておきたい感じかな。

論理が積み重ねられている

まず、全編通して素晴らしいのは、とても論理的な構成であるということです。

命題と、その解説、この2つがミルフィーユのように繰り返し繰り返し語られるので、ひとつひとつ、納得しながら読み進めていくと、螺旋階段で上へと昇っていくように、真理に導かれていく感じがします。

心屋ぢんさんの言ってることと通じるものがあるな、って思うところもあったんですけど、心屋ってかなりスピリチュアルというか、感覚的なんですよね。
実践重視だし、「考えてばっかいないで、まずはやってみろ」って。
でも、頭使いまくって生きてきて、頭使うしかやり方わからない人の気持ちもめっちゃわかる私は、そういうタイプの人には、この本が向いてるなって思いました。

私が氣に入った命題

全部で112個の命題が出てきますが、
人によってどれが響くかは違うでしょう。
(これまた心屋の魔法の言葉みたいやなw)

私が
グッサーーーーーとか
ガーーーーーーンとか
ウオォォォォーーとかなった命題を挙げておきますねw
(出てきた順)

まあ、未読の方には、これだけ見てもなんのこっちゃって感じだと思います。

【命題1-1】自立とは、多くの人に依存することである

【命題2-8】表面的な平穏さは、毒である

【命題5-4】貨幣は他人との信頼関係を作り出すために使うべき

【命題6-1】「選択肢が豊富にあること=自由」ではない

【命題6-10】自由とは、思い通りの方向に成長することである

【命題8】人生の目的とは、その人自身の「道」の究極点である

【命題8-1】あなたの人生の目的は、ほかの誰とも違っている

【命題8-2】人生の目的は、どんな言葉でも表現することはできない

【命題8-4】人生の目的に向かって進んでいるかどうかは、感じることができる

【命題9】夢とは、人生の目的に向かう一里塚である

【命題10】夢を実現することそのものには、何の意味もない

【命題12】何かに強く憧れているとすれば、それはあなたが自己嫌悪に囚われていることを意味する

【命題14】成長とは、生きる力の増大である

【命題14-4】問題は、自分のやっている努力に意味があるのかないのか、感じられなくなっていることである

 

特に書いておきたい感想3つ

◎夢を叶えても、恐怖から解放された安堵ばかり大きくて、たいして嬉しくないって、なんかすっごくわかる。

人生の目的を言語化しなさいっていうのはよく言われたり目にしたりするけど
「人生の目的は、どんな言葉でも表現することはできない」
「表現できたと思うなら、それは何かを押し付けられた結果に過ぎない」
「人生の目的に向かって進んでいるかどうかは、感じることができる」
なんて、初めて聞いた。

今まで、数えきれないくらい、自分の人生の目的を考えたり言葉で表現しようとしては、本当にこれなんだろうか?という疑問を持ってきた。

言葉にできないなら、もう言葉にしようとしなくてもいいんだ。
なんて楽なんだろう。
そして、自分の感覚を信じて進めばいいんだ。

◎進学先を選ぶために考える要素の例を具体的に挙げていき、それが例えば二者択一×30項目になると、選択肢の組み合わせは1,073,741,824通りなるっていう話が、すごくわかりやすくて、自分が日々向かい合っている「これからどう生きていくか」「どこに住むか」みたいな選択に、どれだけ無数の選択肢があるのかがよくわかった。

正解なんて選べなくて当然。
選択を迫られる状況というのは、すでにあまり良い状態ではないというのも、なんか納得。

◎お金がなくなるのが怖いってのは、食えなくなって飢え死にするのが怖いんじゃないな。
「あの人お金ないんだ」「かわいそうに」って思われてみじめな思いをするのが怖いんだな。
しょせん見栄っ張りなんだ。
そして、自分もどこかで人をそんな風な目で見てるってことなのかもしれない。

「助けてください」って言える自分になりたいし、言える人を増やしたい。
自分に余裕があるときは、助けれる人でありたい。
何よりも、感情や人間関係や能力や運次第でそういうことが決まってしまう世の中じゃなくて、社会のしくみそのものを、もっと「助けて」「助けるよ」が当たり前にしたい。

自愛と自己愛、自己嫌悪については、読み返してからまとめられるといいな。